経営破綻した大和生命保険 契約が長く予定利率が高いほど、大きく減額
更生特例法適用を申請して経営破綻(はたん)した大和生命保険が先週末から東京、大阪など全国5カ所で開催している債権者説明会では、保険金の支払いについて質問が集中した。保険契約は継続され、今後、保険金の支払いや解約返戻金の支払いで資金が不足する場合には、国内すべての生命保険会社が会員となっている「生命保険契約者保護機構」が援助をする見通し。ただ、破綻した10日以降の死亡やけがの保障は、一部が減額される可能性が高い。減額幅は保険の種類によって異なるが、契約が長く予定利率が高いほど、大きく減額されることがある。
>>債務・借金ランキング ◆責任準備金
大和生命の保険契約は更生計画が東京地裁に認可されるまでは凍結され、解約や見直しができない。9日以前に起こった死亡や傷害は、保険金を全額受け取ることができる。また破綻処理中の死亡や傷害も、保険機構の支援の下で保険金の9割は原則支給される。
注意が必要なのは、更生計画が決まった後。保険の種類や更生計画で見直された予定利率によって、受け取る保険金額が変わってくるからだ。
生命保険会社は将来の保険金支払いに備えて、保険料や運用収益を財源とする「責任準備金」を積み立てている。責任準備金は保険料のうち、契約者の持ち分で、保険会社が契約者に約束した利回りである「予定利率」で運用されている。保護機構は破綻時点の責任準備金の90%までを補償するが、「保険金の9割が補償される」わけではない。
保険の種類によって、死亡保険金や満期保険金に占める責任準備金の割合が異なることで、補償に違いが出てくる。定期保険や医療保険など「掛け捨て型」の商品では、もともと責任準備金の積立分が小さいため、保険金額の減少幅も小さい。
一方で、生涯保障が続く終身保険や個人年金保険など、貯蓄性の高い保険では、責任準備金の積立分が大きい。このため責任準備金の削減の影響が大きく現れ、保険金額の減少幅も大きくなる傾向がある。
過去の破綻の例を挙げると、2000年に破綻した千代田生命では、10年満期の定期保険に50歳で加入していた人の場合、加入5年目のケースでは全額が保障された。一方、終身保険に40歳で加入していた人は、加入5年目で40%も減額された。
◆予定利率
破綻時の補償額に、大きくかかわってくるのが予定利率だ。予定利率が高い保険で、契約期間が長いほど、保険金額は大きく減らされる。大和生命の場合、今後選任される更生管財人と、契約を引き継ぐ引受会社が経営状態を調査した上で、予定利率を見直すが、破綻では、利率引き下げは免れない。
過去5年間の予定利率が基準利率(2008年10月現在で3%)を超えていた高利回りの契約は、所定の計算式によって保険金額がさらに引き下げられる。過去の破綻では、バブル経済期に多かった高利回りの契約で、予定の保険金額から7〜8割も減額された例がある。
過去の破綻例と違って今回は、大和生命の契約を引き継ぐスポンサー企業のめどがたっていないため、このままでは、保護機構が契約を引き継ぐ可能性がある。その場合、「業界でお金を出し合っている安全網なので、使える額にも限度がある」(生命保険協会)とされ、さらに受取額が減る恐れもある。
破綻の大和生命 終身や年金型 減額大きく(Yahoo!ニュースより)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081014-00000009-fsi-bus_all
2008.11.12 | 自己破産と民事再生情報のランキング | Comments(0) | Trackback(0) | 社会・経済

