新興不動産の苦境はますます深刻
今月2日、横浜市に本社を置く中堅不動産開発のエルクリエイト(負債60億円)が破産手続きを申請した。その2日前には、同じく横浜市のランドコムが民事再生手続きを申請したばかりだった。
>>債務・借金ランキング 米証券大手リーマン・ブラザーズの破綻(はたん)など、世界の経済情勢はますます悪化しており、外資系ファンドは国内不動産投資を後退させている。市況の悪化に伴い、金融機関の不動産関連融資の締め付けを強化。現在の日本の不動産市場は“外資”頼みとなっているだけに、世界経済回復の糸口が見えなければ、新興不動産の苦境は、ますます深刻になりそうだ。
「エルクリエイトは会社存続の危機にある」。こんなうわさが業界をかけめぐったのは、8月末のことだった。同社は8月初め、第三者割当増資による新株および新株予約権発行を発表。しかし割当先が経営の先行きを不安視。払込期日の8月25日になっても払い込みが行われず、資金調達が不調に終わったことが明らかになったからだ。
同社はこれまでマンション開発・分譲業者として順調に業容を拡大し、2001年8月にはジャスダックに上場した。しかし不動産市況の冷え込みが販売を直撃し、08年6月期には約19億円の最終赤字に転落。金融機関の融資も受けられなくなり、第三者割当増資による資金調達が頼みの綱となっていた。
しかし期日になってもその払い込みが行われず、同社は「取引先への支払いを9月30日まで延期する」と発表。しかし資金調達のめどは結局つかず負債総額約60億円を抱え、上場後わずか1年での市場撤退となった。
「今日、明日にも危ないとうわさされる新興不動産はほかにもある」(業界関係者)とされる中、今のところ不動産市況の回復の兆しは見えていない。建設・不動産業界は当分、淘汰の嵐が吹き荒れそうだ。
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【予報図】
■強まる「負のスパイラル」
不動産業者の経営破綻はかなりのハイペースで進んでいる。民間調査会社の帝国データバンクによると、不動産業者の8月の倒産は33件で前年同月比37.5%増。今年に入っての上場企業の倒産は21件に上り、2002年の29件に次ぐ戦後2番目の高水準だという。
帝国データバンクによると、破綻する会社は支払いや借入金の返済の滞りが顕著で、開示資料や取引先からの情報を分析すれば事前に予測がつくという。とくに業歴の浅い新興不動産は、信用も弱く、金融機関からの融資も受けにくいのが現状だ。
一方、影響は不動産業界の周辺にも及んでおり、建設業の8月の倒産件数は307件(前年同月比12.9%増)と7月(324件)に続き2カ月連続で300件台。地域経済にも打撃を与え始め、たとえば8月のアーバンコーポレイション破綻で、同社が事業主体となっていた広島大学本部跡地の再開発事業計画は遅延している。
世界の経済情勢の行方は依然、不透明。外資系ファンドは今後も日本への不動産投資を絞ることが考えられ、不動産市況をめぐる環境はまだまだ厳しい。「今後も新興不動産の破綻が相次ぐ可能性が高い」(アナリスト)。融資の絞り込みによる資金難からの倒産が不動産市況を悪化させて、さらに市場から資金が逃げるという負のスパイラルがますます強まりそうだ。(山口暢彦)
新興不動産の倒産続発 “命綱”外資撤退で厳冬到来(Yahoo!ニュースより)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081006-00000022-fsi-ind
2008.10.08 | 自己破産と民事再生情報のランキング | Comments(0) | Trackback(0) | 自己破産

